メモリーカードとメモ帳ブログ

デラシ・ねこフィルターを通して見た世界。

会いたい人には階段の近くで会わせてもらえるって話

コロナ禍で最後の大学生活を送っていた私は、家に閉じこもっている間、毎年行われる大学の作品コンクールみたいなものに応募しようと作業をしていました。
毎年掲示板に張り紙が出ており、いつも応募したいな~と思いながら通り過ぎていたのです。


今までは、応募の手続きは大学の窓口(兼研究室)での対応だったのが、その時は全てメールでのやり取りでした。


その時のコンクールの担当の方には大変お世話になり、迷惑もかけた(締め切りに間に合いそうにないので諦めると連絡をした)のですが、今年度で卒業だからと、担当の方のご温情により締め切り1日遅れの提出で応募することができました。


相手の顔も感情も見えないメールですが、読んでいて泣きそうになるほど温かいメールもあるものです。


そして迎えた卒業式当日。結局その年最初で最後の同級生との集まりでした。学科ごとでも、卒業式ができて良かったです。
事前に提出した作品の返却についてその方から連絡があった時に、卒業式の日にお会いできないかと伝えましたが、その日は忙しいとのことでした。


会場である講堂には間隔をあけて配置された椅子があり、自分の名前が書かれた椅子の下には卒業にあたってのもろもろのお知らせ書類が入った大学オリジナルの不織布バッグ。
私のバッグにはそれらとは別に、メールにあった通り返却された作品と、作品の選評が載った冊子(これは担当の方の優しさ)が入った封筒があるのを確認しました。

自分の準備に時間がかかったため、朝食を抜いて出てきた私は人のいない場所でおにぎりを食べてこようと講堂を抜け、普段から人の少なかった棟の階段を下がり、そのまま階段とエレベーターの近くで食べていました。


すると後ろからエレベーターに乗ろうと人がやってきて、まさかここに人がいると思っていなかった私はびっくり仰天。
「朝食食べてこなかったのでおにぎりを…」と、不審な食事の理由を話し、「卒業式間に合う?大丈夫?」と心配してくれるその方の抱えている書類の中に見えたのがさっきの冊子。わたしのバッグにも入っていた緑色の冊子でした。


もしかしてと思い「○○さんですか?私コンクールに応募したデラシです!」と話すと、本当にずっとメールでやり取りしていたその方でした。
思いがけず感謝の気持ちを直接伝えることができたので、幸せな気持ちで卒業式を迎えることができました。この偶然の手はずを整えてくれたのであろう、天国のいろいろな方々にも感謝。


こんなこともあるんだなあと驚いた私ですが、実はその4年前にも似たようなことがあったのでした。しかも似たような場所で。
この話はまた今度!